避妊について

避妊相談のイメージ画像

家族計画は幸せな人生設計になくてはならないものです。
特に女性にとって妊娠出産は大きなライフイベントであるだけに後悔のないタイミングであってほしいと願っております。

避妊法は多種ありますが、当院では女性主導で行え、かつ確実なものを提示致します。
長期的・計画的に行えるものとしては、低用量ピルと子宮内避妊システム(IUS:ミレーナ)があります。
思わぬ無防備な性交渉に対しての短期的なものとしては、緊急避妊ピルがあります。

月経移動について

当院では、大事なイベント(旅行・ブライダル)や人生の大一番(受験、大事な試合や競技 など)の際は不安を可能な限り排除したいので月経日を前後に移動させたいと希望される方につきましては、ピルによる処方を行っています。

避妊及び月経移動は自費診療となりますのでご了承下さい。

経口避妊薬(低用量ピル)

経口避妊薬は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれているお薬です。
各製剤によりホルモンの種類や量が違いますが、①排卵を抑制する②子宮頸管粘液を変化させ子宮の入り口から精子が入りにくくする③子宮内膜が厚くならないため受精卵が着床しにくくして、避妊効果を得ています。
月経困難症治療用のピルと同様の作用ですが、避妊を目的としている所が異なります。

正しく服用すれば避妊法の中でも最も避妊効果が優れていますし、服用を中止すれば速やかに排卵周期が回復するため妊活も可能です。
また、主目的ではありませんが、月経周期が整ったり、月経困難症が改善するメリットもあります。

デメリットとしては、まれではありますが、血栓症のリスクが上がります。
血栓症は最悪の場合命に関わりますので、ふくらはぎの痛み・むくみ、突然の息切れ、激しい胸の痛み・頭痛、視覚障害が認められたらすぐに服用を中止し、医療機関を受診してください。
特に飲み始め3~4ヶ月がリスクが高いため注意が必要です。
一過性の副作用としては(吐き気、胸がはる、頭痛、不正出血)がでることがありますが、こちらはある程度服用を継続していると収まってしまうことがほとんどです。

ピルは優れた避妊法ではありますが、上記リスクもありますので、年齢や喫煙の有無、既往症により内服できない方もいらっしゃいます。
その場合は別の避妊法を提示致しますのでまずはご相談下さい。

当院のピル処方

マーベロン21 3,000円(税込)
ファボワール21 2,600円(税込)
トリキュラー28 3,000円(税込)
ラベルフィーユ28 2,600円(税込)

(ピル初診のみ初診料加算。薬のみ処方の場合は再診料は頂きません。)

また、強制ではありませんが、ピル服用者限定の血液検査をご用意しています。
内服中に肝臓や腎臓に負担がかかっていないか、また血栓マーカーの上昇がないかを確認できます。
人間ドックなどの健診の予定がない患者様は年に1回程度受けて頂くと安心して服用できます。

ピル服用者の定期採血
(ピル採血)
3,500円(税込)

子宮内避妊システム(IUS:ミレーナ)

IUSとはIntrauterine Contraceptive Systemの略で、黄体ホルモンを子宮の中で持続的に放出する子宮内避妊システムです。
昔からある避妊リングがより進化したものとお考え下さい。
原則お産をされたことがあり、今後お子さんの予定のない方が対象です。
また、喫煙や肥満などでピルの内服が難しい方も検討できる方法です。
ただし、子宮内に器具を留置しますので、事前に留置操作が可能かと感染症の有無を評価する必要があります。

メリットとしては一度装着すれば5年間留置できますので、ピルを毎日内服したり、避妊を気にする必要がありません。
また、コストも経口避妊薬を5年間内服するより安価です。
また、本来の目的ではありませんが、経血量の減少にも効果があります。

デメリットとしては、自然脱落の可能性がありますので、定期検診が必要になること。
また装着後、しばらくの間違和感や不正出血が起こることがあります。

装着できるかどうかのご相談も含めてまずはお気軽にご相談下さい。

費用について

ミレーナ 55,000円(税込)
ミレーナ脱落再挿入 33,000円(税込)
ミレーナ抜去(他院挿入) 4,400円(税込)
ミレーナ抜去(当院挿入) 2,200円(税込)
ミレーナ事前検査(超音波検査・おりもの検査) 3,500円(税込)

アフターピル

アフターピルは、事後的に妊娠を避ける代表的な方法です。
避妊をしないで性交渉した、コンドームが破けた、正しい避妊方法をとらなかったなど、妊娠の可能性が否定できない場合に行われます。
使用するお薬には、レボノルゲストレル(黄体ホルモン)という成分が含まれており、卵胞の成熟を遅らせる効果があります。
ただし、このお薬は無防備な性交渉が行われた後、72時間以内に、しかもできるだけ速やかに服用しなければなりません。
時間が経過すると、避妊できる確率が急速に低下するので、一刻も早く当院をご受診ください。

費用について

緊急避妊薬(アフターピル)
レボノルゲストレル
(後発品)
9,800円(税込)

月経移動(中用量ピル)

月経日の移動は、「月経を遅らせる方法」と「月経を早める方法」があります。

当院では原則「プラノバール」という中用量ピルを内服していただきます。

月経を遅らせる場合は、月経予定日のおよそ5日前からピルを飲み始め、月経を避けたい日まで1日1錠を服用します。
ピルを飲んでいる間は月経が来ません。そして、飲み終えてから3~4日で月経が来ます。
移動させることができるのは、長くても10日間程度です。

一方、月経を早める場合は、月経が始まってから5日目までの間にピルを服用し始めます。そして早めたい日まで飲み続けます。
飲み終えてから2~3日で、いつもより少ない量の月経が来ます。
この方法では月経を避けたい日にはピルを飲まなくてよいのですが、早めに飲み始める必要があります。

いずれにしても、ピル内服による副作用がでたり、不正出血がでてしまう可能性がありますので、余裕をもって月経移動をすることをお勧め致します。
受診の際には月経時期や周期の確認を致しますので2~3周期前から記録をして頂くことをお勧めします。

費用について

月経移動 3,200円(税込)